今号の内容

会員各位             1997年9月

日本コンピュータ外科学会

会長 高倉 公朋

 日本コンピュータ外科学会では第6回総会を下記の通り開催いたします。つきましては会員の皆様にご参加くださるようお願い申し上げます。

 尚、お手数ではございますが返信用ハガキにてご都合のほどを9月20日までに事務局までご連絡ください。また、ご欠席の場合には委任状にご捺印の上お送りくださるようお願い申し上げます。

 以上、よろしくお願いいたします。

日本コンピュータ外科学会第6回総会
 
日時:1997年10月4日(土)12:45〜13:00
場所:札幌医大講堂
議題:平成8年度事業報告・収支決算報告
   平成9年度役員案
   平成9年度事業計画・収支予算案
   会則変更
 
連絡先:日本コンピュータ外科学会事務担当
〒113 東京都文京区本郷7−3−1
東京大学大学院工学系研究科精密機械工学専攻  鈴木 真
 TEL 03-3812-2111 ex.7480
 FAX 03-3812-8849

 1997年10月4,5日の両日札幌医大において第6回日本コンピュータ外科学会が開催されます。そのプログラム案が決まりましたのでお知らせいたします。まだ最終決定ではなく細部が変更される可能性がありますのでご注意願います。

 
 会長:橋本大定(東京警察病院 外科)
 会期:1997年10月4,5日
 会場:札幌医科大学臨床教育研究棟
    〒060 札幌市中央区南1条西16丁目
 第7回コンピュータ支援画像診断学会(CADM)
 -- 札幌医科大学機器診断部 名取 博 教授  主催 --
 との共同開催
 
-------------------  全体プログラム  -------------------
         講堂      講義室
10月4日
      8:50-9:00  会長開会の挨拶  会長開会の挨拶
          (CAS)     (CADM)
      9:00-10:00  CAS一般講演     CADM一般講演
     10:00-12:00  CASシンポ1   CADM一般講演
     12:00-12:40  CAS評議員会--ホテル パブリック
     12:45-13:00  CAS 総会
     13:00-16:00  合同企画シンポ CAS一般講演
     16:00-18:00  CAS一般講演   CADM一般講演
10月5日
      9:00-12:00  CASシンポ2   CADM一般講演
     13:00-14:00  合同特別講演  CAS一般講演                                     
     14:00-16:00  CADMシンポ    CAS一般講演
 
------------------  交通機関のご案内  ------------------
・地下鉄東西線,  西18丁目駅下車,  5番出口から南へ徒歩5分
・市営路面電車, 西15丁目停留所下車, 西へ徒歩5分
   
--------------  シンポジウム・特別講演  -------------- 
1) シンポジウム
  1. 先端技術を応用した大腸精査・治療 (10/4 10:00〜12:00)
  座長  長廻 紘 (群馬県立がんセンター東毛病院)
 ・Hypercolonoscopy
   生田幸士 (名古屋大学工学部)
 ・EMR
   田淵正文 (中目黒消化器クリニック)
 ・virtual  colonoscopy
   森健策 (名古屋大学工学部)
 ・一眼一カメラ式三次元内視鏡による大腸内視鏡の開発と次世代内視鏡への提言
   篠原一彦 (東京警察病院外科)
 ・pin-point probe
   青山伸郎 (神戸大学第二内科)
 
  2. 各科領域におけるAdvanced Engineering Surgery (10/5 9:00〜12:00)
  座長  阿部  弘(北海道大学脳神経外科)
 ・整形外科
   大西五三男 (東京大学整形外科)
 ・形成外科
   秋月種高 (東京警察病院)
 ・胸腔鏡、Heart stabilizerを応用したLess Invasive CABG
   磯村正 (湘南鎌倉病院)
 ・難治性てんかんに対する迷走神経慢性刺激の現況
   平孝臣 (東京女子医大脳神経外科)
 ・感覚の科学から福祉工学へ
   伊福部  達 (北大電子科学研感覚情報研究室)
 
2) コンピューター支援画像診断学会との合同シンポジウム (10/4 13:00〜16:00)
  1. コンピューター集団検診・早期発見とMinimally Invasive Surgery
  座長  橋本大定 (東京警察病院)
      鳥脇純一郎 (名古屋大学工学部)
 1a 乳癌のコンピューター診断
   遠藤登喜子 (国立名古屋病院)
 1b 乳癌のminimal  invasive  surgery 
   山形基夫 (日本大学第三外科)
 2a 肺癌のコンピューター診断
   仁木  登 (徳島大学 工学部)
 2b 肺癌のminimal invasive surgery
   近藤晴彦 (国立がんセンター)
 3a 胃・大腸のコンピューター診断
   長谷川純一 (中京大学)
 3b 胃・大腸のminimal invasive surgery
   星野高伸 (東京警察病院)
 4a 肝・胆疾患のコンピューター診断
   鈴木直樹 (慈恵医大)
 4b 肝・胆疾患minimal invasive surgery
   橋本大定 (東京警察病院)
 指定発言 脳外科のコンピューター診断とminimal invasive surgery
   上出延治 (札幌医大脳神経外科)
 
  2. 遠隔医療の現状と将来 (CADMシンポジウム) (10/5 14:00〜16:00)
  座長 名取  博 (札幌医科大学)
     山本眞司(豊橋科学技術大学)
 ・遠隔医学の工学的進歩
   千原国弘 (奈良先端技術大学院大学)
 ・遠隔病理Tele-pathology
   長嶋和郎 (北海道大学病理)
 ・遠隔微細手術のためのシステム構成と知的ユーザ・インターフェイス
   光石 衛 (東京大学工学部産業機械工学)
 ・デジタル通信網による眼科診療
   吉田晃敏 (旭川医大眼科)
 ・離島僻地の遠隔診療支援と教育
   三谷正信 (札幌医大機器診断部)
 ・遠隔医療をめぐる環境
   三宅浩次 (札幌医大公衆衛生)
  特別発言    コンピューター医療と診療報酬
   竹内 実 (中央医療審議会委員)
 
3) コンピューター 支援画像診断学会との合同特別講演 (10/5 12:40〜14:00)
 座長  土肥健純 (東京大学工学部)    12:40〜13:20
 医療福祉技術と知的所有権について
   岩崎伸二先生 (通産省医療福祉機器研究所 )
 座長  高倉公朋 (東京女子医大)        13:20〜14:00
 麻酔科領域におけるコンピューターの応用
   菅井直介 先生 (宝陽病院 )
 
-------------------------  一般講演  ------------------------- 
1) 内視鏡            (10/4 9:00〜10:00)
  座長  生田幸士 (名古屋大学工学部)
 ・剛性可変型内視鏡の研究
   名大(工) 鈴木克也
 ・バーチャル内視鏡システムの研究(第2報) 力覚表示の実現と力学モデルの構成
   名大(工) 武市正樹
 ・分光測定可能な内視鏡システムの開発(第2報) ブタ脳を用いた蛍光染色実験
   東京電機大 設永昌良
 ・心臓手術用三次元視軟性内視鏡の臨床応用
   国立循環器病センター 中嶋俊介
 ・体外マーカーを用いた超音波内視鏡先端の体外三次元位置決め
   阪大(医) 田村進一
 
2) 消化管領域等        (10/4 13:00〜14:00) 
  座長  梶原周二 (東京警察病院)
 ・低侵襲レーザ加熱治療法開発の基礎研究
   東大(工) 渡辺  誠
 ・表面温度制御法を用いたレーザ治療の基礎的研究 消化管病変に対する可能性
   国府台病院外科 前間 篤
 ・消化管病変でヘリカルCTを行う意義についての検討
   西諫早病院外科 西原 実 
 ・消化器外科における嗅覚センサーの有用性
   東京警察病院外科 長谷川俊二
 ・必要電圧維持型節電装置 - 電力多消費型社会への対応
   アイハン 山野上洋祐
 
3) 手術支援(センサー等)       (10/4 14:00〜14:48)
  座長  篠原一彦 (東京警察病院)
 ・低侵襲外科手術システム触覚かん子用触覚センサーの開発
   住友精密機械 徳江林三
 ・手術シュミレーションシステムにおける力覚提示装置の開発
   スズキ自動車 熊野宣弘
 ・多機能回転ベッドの開発
   東京警察病院外科 梶原周二
 ・低侵襲外科手術術式における触覚の導入
   (株)アクシム 小松
 
4) 手術支援(脳外科)     (10/4 14:48〜16:00)
  座長  鎮西清行 (工技院)
 ・脳外科手術支援用駆動型穿刺マニピュレータのインタフェースに関する研究
   東大(工) 季  林紅
 ・術前画像誘導下脳穿刺マニピュレータの開発
   東大(工) 加藤貴良
 ・大脳組織のひずみ−応力関係のモデル化
   通産省工技院 鎮西清行
 ・駆動部分離型脳外科手術支援マニピュレータの開発
   東大(工) 正宗  賢 
 ・ボリューム超音波による術中モニタリング
   東京女子医大(脳外) 伊関 洋   
 ・術中脳変形に対する脳の固有モードを用いた術前画像補正法の開発
   東大(工) 片岡弘之
 
5) 手術支援(マニュピレーター)    (10/4 16:00〜16:48)
  座長  森 健策(名大 工) 
 ・低侵襲穿刺治療のための力覚情報解析
   東大(工) 鈴木尚人
 ・頭部の動きを利用し腹腔鏡マニピュレーターの操作用インターフェースに関する研究
   東大(工) 小林 英津子                                                 
 ・低侵襲手術のための高機能アシスタント(HUMAN)マニピュレータ システム
   日立製作所 西澤幸治
 ・力覚付き遠隔腹腔内手術の研究(第一報) 概念提案と試作実験
   名大(工) 石塚健次
 
6) シュミレーション等        (10/4 16:48〜18:00)
  座長  鈴木直樹 (慈恵医大)
 ・手術シュミレーションシステムにおける弾性臓器モデルの開発
   早稲田大(工) 江積 剛
 ・リアルタイム操作を可能とする高次元人体アトラスの作製
   慈恵医大 鈴木直樹
 ・First experience with the Mark-It, "Z" marker
   東大(工) Marcel Sondergger
 ・内視鏡ナビゲーションシステムの評価
   工業技術院 山内康司 
 ・Visible Humanデータによる解剖/機能アトラスの構築
   工業技術院 鎮西清行
 
7) 3D             (10/5 13:00〜14:00)
  座長  辻 隆之 (国立循環器病センター)
 ・人工心臓の解剖学的適合性評価のための胸腔内三次元モデリング
   国立循環器病センター 張 文武
 ・耳介形態異常治療支援システム (耳介形状の特徴抽出)
   職業能力開発大学校 藤本周央
 ・ステレオ画像を用いた眼底画像の三次元化
   東大(院)医学系研究科 若林貴和
 ・三次元腹部CT像に基づく胃の仮想的展開像の作製
   名大(工) 櫛田晃弘
 ・手術シュミレーションシステムにおける三次元情報入力デバイスを用いたユーザインタフェイスの改善
   名大(工) 南部  聡
 
8) 手術支援 (画像)      (10/5 14:00〜15:00)
  座長  伊関  洋 (東京女子医大)
 ・MRIとCT画像の合成表示による三次元コンピューターグラフィクスの作製
   富山医薬大 林央周
 ・拡張現実感を用いた手術支援三次元ディスプレイシステムに関する研究
   東大(工) 小野智也
 ・術前手術支援を目的とした画像合成システムの開発に関する研究
   東洋大(工) 太田裕治
 ・顕微鏡下ナビゲーション手術におけるマンマシン インターフェイスの工夫
   阪大(脳外) 平田雅之
 ・Surgical navigation with enhanced graphics with a real-time interventional MRI system
   東大(工) N. Hata


 コンピュータ外科学会の国際学会-ISCAS (International Society for Computer Aided Surgery) が新組織となりました。それに伴って新たに会員募集が行われていますので,その案内を同封致します。学会のホームページも以下のアドレスに開設されました。

 ISCAS web site: http://www.iscas.org

国際学会の入会申し込みは下記の事務局まで送付願います。会費は小切手またはクレジットカードで支払い可能です。小切手の支払い先は事務局とは異なりますので御注意願います。

事務局: Prof. Heinz Lemke, General Secretary ISCAS
	Technische Universitat Berlin
	Inst. f. Technische Informatik
	Sekr. CG FR 3-3 Franklinstrasse 28-29
	D-10587 Berlin, GERMANY
	tel:  +49-30-314-73-100
	fax: +49-30-314-23-596
 
小切手送付先: ISCAS
	INSERM U 103
	395 Avenue des Moulins
	34080 Montpellier, FRANCE

 またこれまで日本コンピュータ外科学会で発行していた Journal of Computer Aided Surgery もこれに伴い新学会誌 Computer Aided Surgery に移行いたします。この新学会誌の配布を受けるには新たにISCASの会員となる必要があります。ISCASの新学会誌の投稿規定などに関しては以下のホームページを参照して下さい。

 CAS web site: http://www.igs.wiley.com


東京大学大学院工学系研究科    小林 英津子

 今年のCAR(Computer Assisted Radiology and Surgery) はベルリンで6月25日から28日の4日間行われた。ベルリンは8年前に壁が崩壊し東西ドイツの統一が行われたことで有名であるが、町の様子は工事中の建物が多く、いまだその統一も進行中であるという印象であった。

 学会のオープニングセッションではISDNを利用した遠隔地からの立体眼鏡による手術中継といった新しい試みが行われた。LIVE中継の進行の善し悪しはともかく、遠隔医療への第一歩を会場の人々へ体感させることのねらい、また講演を面白くそして分かりやすくしようという意識が感じられ、興味深かった。

 セッションは各領域に分けられ、それにInformation System, Surgical Instrumentation の2つが加えられていた。どの領域もナビゲーションに対する関心が高いようであった。私の主な関心分野である医用ロボットは数題ほどで演題数としては多くはなかったが、会場の人々は少なからず興味を持っているようであり、活発な議論が行われていた。しかし、国内の学会と同様に関心は主に医用ロボット自体の必要性にあり、私自身にとってはこれに関して簡潔かつ納得の行く説明を行えることが一つの課題として残っている。

 本学会は論文でしか見ていなかった研究についての発表を聞くことができたこと、さらに成果を発表し少しでも多くの人に興味を持ってもらったことが実感できこと等、大変意義深いものであった。また今まで何度も学会で顔を合わせたことのあった、同世代の他大の仲間と話す機会ができたことも、この学会で得られた良い思い出のひとつである。

 

編集委員より

 来年度のISCAS98 (CAR'98) は1998年6月24〜27日東京にて開催される予定です。


投稿,お便りの募集

 CAS Newsletter では,皆様からの投稿やお知らせを募集しています。研究紹介や関連学会参加報告などの奮ってご応募下さい。

 また,皆様からの企画等もありましたらお知らせ頂けると幸いです。

CAS Newsletter  No.9
 
編集:  日本コンピュータ外科学会 広報部会
                   (能開大 花房,垣本)
 
学会事務局: 〒113 東京都文京区本郷 7-3-1	
       東京大学工学部精密工学科
       医用精密工学研究室
  日本コンピュータ外科学会担当 鈴木 真
  e-mail:jscas@miki.pe.u-tokyo.ac.jp
  Tel: 03-3812-2111 内線 7480 
  Fax: 03-3812-8849