No.021 ハイビジョンによる脳神経外科顕微鏡下手術の立体撮影 Three-dimensional Hivision system for microneurosurgical documentation based on Wide-Vision Telepresence system 奥寺 敬*、小林茂昭*、望月 亮**、斉藤 博*** *信州大学脳神経外科 **国際メディアコーポレーション(MICO) ***永島医科器械 〒390 長野県松本市旭3-1-1 信州大学脳神経外科 Tel. 0263-35-4600 ext.5358 Fax. 0263-33-6746


[目的]
1台のハイビジョンカメラで立体映像を撮影することができるWide-Vision Telepresence System をもちいて、顕微鏡下の微小脳神経外科手術を撮影し有用性を検討した。
[方法]
本法の原理は、立体視用の手術顕微鏡(Nagashima)の左右の視野をビームスプリッターと新たに設計した立体撮影用接続装置を用いてハイビジョンの横長の画面に左右別々に同時記録するもので、中継・再生にあたってステレオグラムと同じ要領で画面を並行視することにより立体視を行うこととした。
[結果・考察]
本法により並行視法による立体視で顕微鏡下手術の立体像を画像として観察することが可能であった。また、左右おのおのの画像とも走査線1125本のハイビジョン画面上に中継・記録するため、従来のNTSCの映像と比べ解像力に優れ実用的な微小手術のイメージング法と考えられた。さらに画面をダイレクトプリントすることにより術中写真のステレオグラムを作ることができ、記録・教育などに有用と考えられた。
[結論]
Wide-Vision Telepresence 法による手術の立体ハイビジョン映像は、立体感、解像力に優れた実用的な立体映像である。